アメリカで最も有名な国立公園と言えば、グランドキャニオン国立公園(Grand Canyon National Park)ではないでしょうか。
アリゾナ州北部の広大な土地が長い年月をかけて地殻変動し、川の浸食や雨などの風化を繰り返して形成されたそうです。そしてこの広大な土地の総面積はなんと東京都の2倍以上!そのほとんどが立ち入りができないのですが、観光できる場所からでもその広さは十分に感じることができます。
グランドキャニオンはサウスリム(コロラド川の南側)、ノースリム(コロラド川の北側)、ワラパイ居住区(国立公園外)の3つのエリアに分かれています。今回私たちが訪れたのは、観光客も最も多いサウスリムです。
子連れでも十分楽しめるので、参考にしていただければ幸いです。
<目次>
- ブライトエンジェル・トレイル(トレッキング)Blight Angel Trail
- ヤバパイ・ポイント(朝日)Yavapai Point
- マーサー・ポイント(朝日)Mather Point
- サウスカイバブ・トレイル(トレッキング)South Kaibab Trail
- デザートビュー(展望台)Desert View
- さいごに
ブライトエンジェル・トレイル(トレッキング)Blight Angel Trail
ブライトエンジェル・トレイルはグランドキャニオン内で最も有名なトレイルで、渓谷をひたすら下っていくトレイルです。トレイルの先はコロラド川を越えて、反対側のノースリムまで続いています。
(※Colorado Hikes and Hops HP より画像拝借)
出発点からの高低差は1000メートル以上で、日帰りでの往復は不可能とされていて、ノースリムまでの移動に2日以上かかります。もうトレッキングというより、登山のような感じですね。
グランドキャニオンの深部に行けば行くほど、古い地層が見られ、地球の歴史を感じながらトレッキングができます。
もちろん私たちは、初級コースである「ロウワートンネル」Lower Tunnelまで行くことにしました。出発点から約1.5km付近で、出発からだいたい1時間半ほどで戻ってくることができます。グランドキャニオンの中を体験する程度で行ける最適な場所かと思います。
とは言え、渓谷を下るのでカーブが多く、傾斜もあるので、そこそこ体力を使います。それでも6歳の子どもと一緒でしたが、問題なく行くことができるくらいのトレイルです。
渓谷の上からだけでなく、少し下りるだけでも景色がまったく違ってくるので、ぜひトレイルを歩くことをおすすめします。
ヤバパイ・ポイント(朝日)Yavapai Point
グランドキャニオンは日中も素晴らしいのですが、朝日や夕日を浴びた渓谷も違った姿を見せてくれます。
私たちは日の出を見に、このポイントへ行きました。駐車場から少し歩くと、断崖絶壁に博物館があり、展示物から歴史を学べたり、180度の展望が望めます。コロラド川にも近いので、谷底の景色も見渡すことができます。
私たちが訪れたのは、11月下旬だったので、日の出は7:00過ぎと少し遅めでした。だいぶ明るくなってきてから行きましたが、朝日が昇るとグランドキャニオン全体も照らされ、赤く染まる景色はとても幻想的でした。
また、ここにはリスもいて、かなり人慣れしているのか、寄ってきたりしますが、噛まれると危険なようです。
マーサー・ポイント(朝日)Mather Point
ヤバパイ・ポイントから15分くらい歩くと、こちらも日の出鑑賞スポットと言われているマーサー・ポイントがあります。
ビジターセンターからも徒歩で行けるということもあり、人気の絶景ビューポイントで、観光客もたくさんいました。
峡谷に突き出した岸壁の上にあるので、グランドキャニオンを大パノラマで見ることができます。
サウスカイバブ・トレイル(トレッキング)South Kaibab Trail
このトレイルの入口はヤキ・ポイント近くにあり、自家用車乗り入れ禁止なので、ビジターセンターから無料シャトルバスに乗って行きます。無料シャトルバスは10~15分間隔で走っていて、いろいろなビューポイントの近くまで行けるので便利です。
やはりひたすら下って、帰りは登りのみというトレイルです。このトレイルもコロラド川まで降りることができますが、私たちは最初のポイント、出発点から約1kmのところにある「ウーアーポイント」Ooo-Aah point まで行きました。
それまで壁沿いだったトレイルの視界がこのポイントで大きく開け、ここの風景の美しさに、誰もがウーアーを叫ぶことから名づけられた場所です。
その名の通り、ここからの景色は本当に圧巻でした。また、トレイルの途中で遠くから見られる地層も歴史を感じることができて、不思議な感覚でした。
デザートビュー(展望台)Desert View
デザートビューは、サウスリムのイースト側にある展望スポットです。ビジターセンターからは約35km離れているので、車で移動します。
デザートビューから見るグランドキャニオンの景色は、また異なる印象です。コロラド川の流れ方が垂直方向に見えるからかもしれません。
また、ここにはデザートビューのランドマークとも言えるデザートビュー展望塔(ウォッチタワー)があり、国定歴史建造物となっています。高さは約20mほどあり、少し高いところからグランドキャニオンを眺めることができます。
駐車場から少し離れたところにあるこのタワーはそれほど大きくありませんが、タワーの内部は無料で昇れ、小さな窓から壮大な景色を堪能できます。中はらせん状になっていて、階段で昇って行きます。壁には先住民の壁画なども描かれていて、楽しめます。
さいごに
観光は丸2日ほどでしたが、写真で見るよりもずっと素晴らしい景色を見ることができ、自然の偉大さも感じることができました。
「死ぬまでに一度は見たい絶景」と言われる理由がわかりました。
アメリカに住んでいる方もそうでない方も、遠い道のりをかけて訪れる価値のある場所ですので、ぜひグランドキャニオン旅行を計画してみてください。
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